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シニア起業家がWeb制作業者にホームページ制作を依頼する時の注意点

シニア起業家がWeb制作業者にホームページ制作を依頼する時の注意点

今回は、シニア起業家の方やこれから起業するシニア世代の方に向け、ホームページの制作を制作業者に依頼する時の注意点についてお話ししたいと思います。

最近、シニア起業家が増えているというニュースを耳にしました。
最近といってもここ数年前から注目されていて、早期退職して起業する50代の方や退職してから起業する60代の方など、第2の人生(セカンドキャリア)を起業家としてスタートするシニア世代が増えていきています。

60歳以上の起業家の割合は1979年の時は全体のうち6.6%でしたが、
2012年には32.4%に増え、年齢層別でもトップなんですよね。
詳しくは参考資料をご覧ください。(※1)
参考資料によると、起業家は50歳以上の方がほぼ半分を占めています。

シニア起業が増えている理由としては、

  • 年々、年金の支給開始年齢が遅くなり支給額が減っている
  • これまでの経験や人脈をいかしたい
  • 若者より資金が豊富
  • 退職後も元気なうちにまだ働いていたい
  • シニア起業のサポートが充実してきている

といった理由が挙げられます。

私より30歳以上先輩の方たちが起業し、ニュースなどで特集されたりしていて、「こういうシニア世代の方たちの話も直接聞いてみたいな」と思っています。
また、ゆとり世代と言われている私たちの世代も頑張らないといけないと思わせてくれますね。

シニア世代に関わらず起業する際にホームページを作りたいというご相談を受けることもありますが、若い世代よりもシニア世代の方はITが苦手という方も多いようです。
なので、今回は「シニア起業家の方やこれから起業するシニア世代の方に向け、ホームページの制作を制作業者に依頼する時の注意点」についてお話しさせていただきます。

ITリテラシーの低いシニア世代につけ込む業者に注意

Web制作業者の中には、WebなどITの知識が不足している業者につけ込む悪質な業者も残念ながら存在します。
特に実際に契約を結ぶ時にトラブルが起こりやすいので、注意が必要です。

ではシニア世代の方がトラブルに合わないために、注意しておくべきポイントをご紹介します。

リース契約は結ばない

ホームページ制作を依頼する時に、初心者の方が惹かれる言葉があります。

それは、「初期費用0円」という言葉です。

初期費用0円でホームページ制作をしてくれるなんてありがたいことだと思いますよね。
そのサービスのほとんどは月額制のプランだと思います。

月額制のサービス自体は問題ありません。

問題なのは、契約期間です。
月々3万円で5年間の契約をすると、いくらになりますか?

3万円(1ヶ月) × 60ヶ月(5年) = 180万円

契約期間が1年であれば問題ないかもしれませんが、5年という契約期間はおかしすぎます。
つまり、5年間解約できず、総額180万円を払うことになるのです。
これがホームページ制作のリース契約の実態です。
リース契約を提案してくる業者は3年以上の契約期間を設定しています。

そもそもリース契約とは、

物品など対象物をリース会社が購入し、利用者に一定期間貸し、期間が終わったら返却する

という契約内容です。

ホームページは、パソコンやコピー機のように物品ではなく、無形のものです。
無形なので、リース契約はできません

リース契約を結ぼうとしてしまう多くの方は、以下のことに気づかず結んでしまいます。

  • 契約の途中で解約できない
  • 他の会社に変更することができない(手伝ってもらえない)
  • ランニングコストを含めた合計金額が高くなる
  • 更新・修正をなかなかしてもらえない
  • 契約期間分の金額を完済しても、返却しなければいけない

ホームページのリース契約に関しては、一番注意しなければならない契約内容で、経済産業省も注意喚起しています。(※2)

制作費が0円や低価格の場合、安く作れるのは魅力に感じるのはわかります。
目の前の金額に惑わされず、ランニングコストも含めたトータルの金額を必ず計算して、
最終的に費用に見合ったサービスを提供してもらえるか。
その価格は妥当か。
自分で判断しなければいけません。

検索順位を確実に上位にあげることはできない

ホームページを作成する理由として、Webでの集客力アップや認知度の向上が挙げられます。
集客力を高める具体的な施策として、検索順位をアップする対策は不可欠です。

業界の専門用語では、「SEO対策」と言われていますので、初めて聞いたという方はメモして調べてみてください!

シニア世代に関わらず起業したばかりであれば本業の合間にSEO対策までする時間がなくなり、SEOを専門とした会社に依頼を考えるのが普通でしょう。
しかし、Web制作業者と同様SEO対策業者にも悪質な業者が存在しています。

悪質なSEO業者に騙されないためには、検索順位は短期的かつ確実に上位にあげることはなかなか難しいということをまず認識する必要があります。
そのため、「3ヶ月以内に上位になることを目指す」という業者は怪しいです。

Googleは「ユーザーにとって、役に立つか、有益かどうか」というのが判断基準で、順位を決めます。
つまり、ホームページを訪れたユーザーに向け、有益なコンテンツを発信し続けることが大切です。

手間と時間はかかりますが、ユーザーのことを第一に考えて、長期的に続けているホームページが検索結果の上位に残るはずです。

サーバーとドメインの解約

月額制ホームページ作成サービスを提供している業者にありがちなのが、
「サーバーとドメインの同時解約」という契約内容です。

どういうことかというと、契約を解除または満了となり、他の会社と契約を結ぼうとするときに、この契約内容が適用されてサーバーとドメインごと失うということです。

サーバーは失ったとしても、データを移管すればどうにかなります。
ただし、手間はかかるので専門知識がない方は難しいです。

一番の問題はドメインを失うことです。
ドメインを失うと、今まで築き上げたドメインの評価がゼロになります。
新しいドメインでホームページを再開させたとしても、ドメインの評価はゼロからになるので、アクセス数もゼロからのスタートになってしまいます。

依頼主側に知識がないがために、サーバーとドメインの契約を制作業者に任せ、制作業者の名義でサーバーとドメインを契約されてしまい、トラブルになってしまうわけです。
もしリース契約であれば、5年間支払い続けて完済したのに、サーバーとドメインとホームページのデータ全て奪われてしまいます。

サーバーとドメインの契約内容は必ずチェックしましょう。

サーバーもドメインも解約される!?月額制Webサイト制作会社の注意点

まとめ

今回あげたトラブルは、悪質な制作業者が知識不足の依頼主につけ込んだ結果起きます。

具体的な注意点をあげましたが、トラブルに合わないことを恐れて、ホームページ・Webをビジネスに活用しないのはもったいないです。
トラブルに合わないためにも、シニア世代の方は情報を取集したり、ITリテラシーのある信頼できる方に相談することをオススメします。

そして、得た情報は全て鵜呑みにせず、自分で考えて判断するということが大切です。

参考資料

※1 中小企業庁
『起業希望者及び起業家の年齢別構成の推移(中小企業白書)』

※2 経済産業省
『ホームページソフトなどのリース契約はしっかり考えてから』