Please wait...

直販を始めたい農家は小さな一歩から。HPを作ることから始めてみよう

直販を始めたい農家は小さな一歩から。HPを作ることから始めてみよう

今回は直販を始めたいけど正直ネットが難しい、何から始めればいいかわからないという農家の方に向けて、お話ししたいと思います。

従来であれば収穫した野菜は農協に出荷して、販売をするというルートが多いですよね。
ですが、最近はネットを活用した直販の成功事例が増えてきています。

「六次産業」という言葉を聞いたことある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一次産業は、農業や漁業を営んでいる方たちの産業ですね。
二次産業は、一次産業で生産された原材料などで何か別のものに製造・加工する産業です。
三次産業は、小売・流通・サービス業などにあたります。

では、六次産業はなんなのか。
一次産業が農林水産業だけではなく、二次産業である加工・製造を行ったり、三次産業である販売業まで踏み込むことを意味します。
衰退していく農業や漁業などの一次産業が加工や販売まで行い、所得の向上や雇用の創出を目指そうと、2010年に「六次産業化法」が成立したという背景があります。

具体例を挙げますと、有機野菜を生産している農家さんがその野菜を加工し、ジュースを販売する。レストランを始める。ということなどが挙げられます。
政府や自治体も六次産業の推進のために、農家を後押しするために補助金を交付したり、サポートしています。
成功している農家さんがあるのも事実ですが、正直自営業である個人の方ではハードルが高いと思います。
人手も必要ですし、設備投資などにかかる資金も必要です。品質管理の体制を整えることも必要になるでしょう。

いきなり直販やレストランを始めることは、個人の方(特に新規就農者の方)にはハードルが高いと思うので、まずはホームページやブログを作って情報を発信するということから始めてみることをおすすめします。
小さな一歩からスタートし、効果が出ているか分析しながら販路を拡大していくことが大切です。

なぜホームページから始めるのか

ネットで販売を今すぐ始める方法は2つあります。

一つは、一番簡単な方法だと楽天やAmazonなどの大手のネット通販サイトを利用することです。
しかし、ライバルがとにかく多いです。普通に野菜を売るだけでは、埋もれてしまいます。
売り上げが上がったとしても、高い手数料が取られてしまいます。

もう一つは、無料のネットショップサービスを利用することです。
無料でおすすめなのは、「BASE」や「STORES.jp」というサービスです。
あなたの農園専用のネットショップが、無料でできてしまいます。
しかし、ネットショップだけでは集客が難しいです。
無料のサービスは使える機能も限られます。
ネットショップだけで、人を集め、売り上げを上げるのはなかなか難しいです。

最初からネットショップを始めて効果を分析しながら拡大していく方法も悪くはないですが、
まずはホームページやブログから始めるだけでもいいと私は考えてます。

ではなぜネット直販をいきなり始めるのではなく、ホームページを始めることをすすめるのか。
ネット集客は、人が集まれば、年中無休24時間ずっと集め続けることができます。
ホームページやブログから始め、日々野菜や農園の状況を発信することで、認知度を高めることができます。
認知度が高まれば、より商品に触れてもらえる機会が増えます。

具体的にどう作ったらいいかということですが、
予算がある方はWeb制作業者にWordPressでホームページ作成を依頼することをおすすめします。
もし予算がない場合であれば、用意するページはトップページとブログとメールフォームだけでも構いません。

オススメしないのは、無料ブログサービスを使うことです。
無駄な広告も入りますし、自分の資産となるブログを他の会社に預けるようなものです。

ホームページを作ったあと、大事なのは定期的にブログで野菜を育つ過程など有益な情報を発信することです。
ブログの更新頻度は毎日できるのであれば毎日したほうがいいですが、本業に支障が出ない程度で更新しましょう。
時間はかかるかもしれませんが、日々情報を発信することで認知度が上がり、お客様に安心感を感じてもらうことができます。
野菜はどこで、誰が、どうやって育っているのか。
それをお客様が知ることで「安心」して、野菜を買っていただけるはずです。

人が集まってきたら、販売スタート!

日々有益な情報を発信することで、少しずつ人が集まってきます。
人が少しずつ集まってきたら、ネットショップによくあるショッピングカート機能をつけたいところですが、
メールフォーム機能を利用するだけでも構いません。

Web制作業者に依頼しても、メールフォーム機能であればショッピングカート機能をつけるより、安く追加することができます。
そして、野菜を紹介するページを準備して、メールフォームで商品を購入できるようにします。

成功事例を例にしたほうがわかりやすいと思うので、ここでご紹介したいと思います。

「萩大島船団丸」という新鮮なお魚販売してくれる船団があるのですが、
魚をとり、製造し、販売するところまで全て漁師さんたちが行っています。
農業ではなく、漁業ではありますが、六時産業化に成功している例です。

六時産業化・魚ネット直販 成功例
(http://sendanmaru.com/)

魚を購入する方法は、商品一覧ページから商品を選び、購入(メール)フォームから注文します。
注文を確定すると、生産者から直接LINEか電話で連絡がきて、新鮮な魚を指定した住所に送り届けてくれるという仕組みです。

いきなりネットショップを始めて、効果が出ないとやめてしまうのではもったいないです。
まずは、小さくスタートしましょう。

まとめ

ネット販売を始める前に、ホームページを作ることから始めるということについてお話しいたしました。

お客様に商品を買っていただくには、農園のことを知ってもらい、「商品の質が良い」「安心できる」と感じてもらえるかどうかが重要です。

スーバーなどに置く販売方法だと、どうしてもお客様の顔が見えません。
自分のネットショップから購入してもらえることで、お客様の反応を知れるということがネット直販の一番の魅力です。
満足しているのか。満足していないか。知れるということです。

もし、いい商品をネット経由で買ってもらい、満足してもらえれば、感想もいただけるかもしれません。
クレームをいただいたら、改善すればいいですし、
美味しいという感想をいただければ、自信がつき、モチベーションが上がり、生産性も上がるでしょう。

ネットショップは直接お客様と会うわけではありませんが、世界中の「人と人を繋ぐ」素晴らしいツールにもなります。
ぜひ、チャレンジしてみてくださいね!

Web制作業者のことを調べたいという方は、以下をご参考ください。